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読書日和/ 「こころ 改版」「村雨辰剛と申します。」

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心に残る思い出の一冊を、書店員たちに挙げてもらうコラムです。併せて、売れ筋ランキングや話題の新刊も紹介します。

思い出の本 夏目漱石「こころ 改版」

読み解く楽しみ知れる小説

(新潮文庫刊)407円

 

私はこの作品を2度、新鮮な気持ちで読んでいます。初めて作品に触れたのは高校生の頃。教科書に載った採録作(抜粋版)として読み、テストに向けて「先生」や「私」の心情を理解して、問題を解いて……その繰り返しでした。小説としては面白く感じていたものの、その時はそこまででした。

時は過ぎ大学生。講義で改めて文学として本作を読み解き、初めて物語の奥深さに触れました。この小説は男女の三角関係がキーになっていて、「K」と「先生」、そして「先生」と「私」は、「奥さん(お嬢さん)」を中心に、それぞれ同じ運命をたどるように読めるという教授の解釈に感銘を受けたのを覚えています。ストーリーをただなぞり面白いかどうかだけで作品を判断するのではなく、ミステリーのように〝物語を読み解く〟という楽しみを知ることができた大切な小説です。

 

 

先月のベストセラー 啓文社調べ(6/1-6/30)

第1位
80歳の壁 (和田秀樹/幻冬舎)
第2位
苦しかったときの話をしようか (森岡毅/ダイヤモンド社)
第3位
一汁一菜でよいと至るまで (土井善晴/新潮社)
第4位
にゃんこ四字熟語辞典 (西川清史/飛鳥新社)
第5位
老いの品格 (和田秀樹/PHP研究所)

話題の新刊 村雨辰剛 「村雨辰剛と申します。」

日本愛あふれるエッセー

(新潮社刊)1760円

 

NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」やNHK総合「みんなで筋肉体操」などでおなじみの、スウェーデン生まれの日本人、村雨辰剛さんの半生をつづったエッセーです。日本への愛が強く感じられるお話ばかり。知らないことは知りたいという貪欲さ、自ら道を切り開いていく積極性、恵まれていると思える前向きさなど、見習うべきところがたくさんある一冊です。

店名
啓文社 ポートプラザ店
データ
売り場面積が1600平方メートルを超える中国地方最大クラスの書店です。書籍は質、量ともに地域ナンバーワンです。看護書、介護書、工学書、教育書の特約書店で、Z会特約店。キッズコーナーもあります。
住所
福山市入船町3-1-25天満屋ハピータウンポートプラザ店1階
電話
084-971-1211

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メディア中国編集部

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