「心地よさ」を日々まとう／ファン ファッション（広島市中心部）

欧州北東部のリトアニアから輸入する、リネン製の衣類を扱う専門店です。洋裁が趣味の奥野希枝子さんが、亜麻の繊維から作るリネンと出合ったのは１５年ほど前。風合いにほれ込み、仕入れルートを自ら開拓しました。現在は、広島三越（広島市中区）と阪急うめだ本店（大阪市北区）に店舗を持ちます。

さらっとした肌触りは、蒸し暑い季節に最適。鮮やかなミント色のキャミソールワンピース（３万８００円）は、初夏の日差しに映えます。黒のリネンニットのセーター（１万９８００円）を肩に巻き、メンズライクなハット（１万３２００円）をかぶれば、粋に着こなせます。

染色前の生地は生成りです。色合いは亜麻を収穫した年で微妙に異なります。そのため、生成りのブラウス（２万２千円）、スカート（２万７５００円）、ジャケット（４万６２００円）と重ね着しても、単調になりません。

（難波亮子）

オーダーメードの女性用革靴店です。デザイン性と履き心地を両立させた、ひも靴やサンダルなど約３０種から選べます。注文すると、店主の森川久美さんが足を採寸し、基本の木型に肉付けして足型を制作。革を裁断して縫うなどの工程を経て、立体的に仕上げていきます。完成までに約３カ月かかります。

長い編み上げの靴（４万５１００円～）は、しっとり柔らかな革が足に心地よくフィット。歩きやすいように、かかとと爪先には芯が入っています。切り込みが入ったスリッポン（４万２９００円～）は、素足でも履ける日常使いの一足。デザインがシンプルでどんな洋服にも合わせやすく、脱ぎ履きが楽です。

「足に合って履きやすいと言われるとうれしい。靴はしまっておかず、とにかくたくさん履いてほしいです」と森川さんは話します。

（宮地佳代）

店主の松山美保さんがデザインした洋服を販売する店です。ワンピースやブラウス、パンツなどがあり、童話の主人公が着るようなかわいい雰囲気が魅力。年に２、３回ある受注会でオーダーできます。好きなデザインを選んで注文すると、１～２カ月で体のサイズに合わせて作ってもらえます。

６月２４～２７日に洋服約２０点の展示販売と受注会があります。空色の生地に黄緑やピンクの模様があるワンピース（３万８００円～）は、イタリア製の生地が主役。デザインはあえてシンプルにしています。麻の光沢を生かした紺のワンピース（３万３千円～）は、胸元の切り替えと波形ステッチがポイント。

生地は日暮里駅（東京）周辺の繊維街で仕入れます。「布を見て、何を作ろうかと考えるのが楽しい」と松山さん。受注会以外の日は、店内で雑貨を販売しています。

（宮地佳代）