家族で考える 生き生きセカンドライフ(2/3)
【相続税の改正】ちゅーピー保険ショップ
教えてくれた人
ファイナンシャル・プランナー 伊藤 彰彦さん
配偶者保護する新制度
今年、相続税の大改正が40年ぶりに施行されました。40年間で平均寿命が延び、相続する側もされる側も高齢者という「老老相続」が増加してきています。改正内容の中には残された配偶者を保護する制度ができました。
その一つが「配偶者居住権」の新設です(2020年4月から)。自宅の相続を「所有する権利」と「使う(住む)権利」に分け、使う権利を配偶者に優先的に認める制度です。これにより、配偶者は自宅に優先的に住み続けられるようになりました。また、今までの制度では、配偶者が自宅を相続すると自宅価値の全額が相続分となり、法定相続分が圧迫され預貯金の相続が少なくなっていました。新制度では住宅の価値の半分を配偶者居住権とし、その分、預貯金を多く相続できるようになりました。
セカンドライフを賢く生きるには、相続税対策も大切です。15年の相続税の改正により、基礎控除額が「3000万円+(600万円×法定相続人の数)」に引き下げられました。それにより、課税の対象になる被相続人が大幅に増えたといわれています。節税として、「生命保険の非課税枠」を活用する方法があります。生命保険金のうち「500万円×法定相続人の数」が非課税になるので、相続資産の圧縮につながります。保険は年齢の上昇によって加入が制限される商品もあるので、早めの準備をお勧めします。
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広島市中区胡町3-19 0120-810-824
【有料老人ホーム】メリィハウス西風新都
教えてくれた人
八千代会グループ リハビリテーション統括部長 桜井 謙治さん
トイレや洗面台が付いた1人部屋
「介護付き」 便利で安心な生活
有料老人ホームは介護サービスが受けられるため、安心して暮らせるのがメリットです。施設の多くは「介護付き」のタイプで、最近は「住宅型」施設も増えています。
当社の運営する広島市安佐南区の「メリィハウス西風新都」は、「介護付きホーム」と「住宅型施設」を併設しています。介護付きは24時間体制で常駐の介護職員らによる介護サービスを受けられます。住宅型は自宅と同じように介護事業者と契約して訪問介護など介護保険の居宅(在宅)サービスを利用します。施設の中では音楽や運動を楽しむ活動や地域交流イベントを多数開いています。
毎月の費用は家賃相当額や管理費、食費、介護サービスを利用した場合の自己負担などです。施設を選ぶ際は、ベッド数に対するスタッフの人数を確認するとサービスの手厚さが測れます。食事やイベントの内容を含め、必ず見学して入所施設を選んでください。
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広島市安佐南区大塚西3-2-9 082-849-2750
【不動産相続】オールハウス
教えてくれた人
プロパティマネジメント事業 次長 馬場 洋輔さん
家や土地 円満な引き継ぎを
相続のトラブルで多いのは、不動産を巡る問題です。例えば、「財産は持ち家ぐらい」といったごく普通の家庭で、相続人3人がそれぞれの持ち分を要求しても、現金のように分けられないのが不動産の特徴です。また、価値が分かりにくいという点もあります。土地としての評価は高いけれど、実際に家を建てるには不向きといった、相続上の評価と実際の価値が一致しないことがよくあります。また、1世帯あたりの家計資産の内訳を見ると、約7割は不動産資産です。相続を円満に進めるためには、不動産のことを避けては通れません。
まず、家族の状況や自分の考えを整理し、財産の現状を把握しましょう。どんな財産があり、いくらの価値があるかを確認します。家や土地などは不動産の専門業者に査定してもらうことをお勧めします。当社では、不動産の相続税評価と実勢価格、収益性を基に分析し、「売却する」「保有し続ける」「リフォームする」などの方向性を示します。相続と財産活用をシミュレーションし、「分け方」を決めるための判断材料にしてもらいます。そして、財産の引き継ぎ方が決まったら、遺言書を作成しましょう。いずれにしても、元気なうちに準備することが大切です。
<DATA>広島県府中町八幡1-4-23 082-236-7771