世界広がる一冊に出合う/ぷちとりっぷ(広島市中区本川町周辺)
読書がはかどるこの季節。自分の世界が広がる一冊を見つけませんか。広島市中区本川町周辺で、珍しいアート本や絵本、サブカルチャー系の漫画に出合える書店を紹介します。
※新型コロナウイルス感染症の影響で営業時間などが変わる場合があります
READAN DEAT(リーダンディート)
アートや食の本 店主好み並ぶ
路面電車沿いの雑居ビルにあるギャラリー併設の個人書店です。新刊がメインで、個人や団体が少部数で出版するリトルプレスや、暮らしにまつわるアートやデザイン、食の本など500冊が並びます。加えて、作家が手掛けた器なども取り扱います。「品ぞろえの基準は自分が気になったかどうか。店主の趣味嗜好(しこう)を店づくりに生かせるのが個人書店の魅力です」と店主の清政光博さんはほほ笑みます。
「暮しの手帖」に携わった松浦弥太郎さんが編集長を務める「DEAN&DELUCA」
陶器やカトラリーなど食器類も並ぶ
食を通じて暮らしのヒントを見つけられる冊子「DEAN&DELUCA」(1300円)が好評です。料理のコラムやエッセーなどを掲載。イラストで描かれたレシピや食卓の写真も目を引きます。このほか、写真家奥山淳志さんのエッセー本「動物たちの家」(3080円)は店主のお気に入り。「作者が出合った動物たちの生と死の物語。秋の夜長に読んでもらいたい心温まる一冊です」
「収録された表情豊かな動物たちの写真も見どころです」と本を手に話す清政さん
(吉本真人)
- 店名
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READAN DEAT(リーダンディート)
- 住所
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広島市中区本川町2―6―10 2階
- 営業時間
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午前11時~午後6時
- 定休日
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火曜
- お問い合わせ
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082(961)4545
ヴィレッジヴァンガード広島サンモール店
漫画が中心 サブカル系も充実
「遊べる本屋」をコンセプトに、漫画を中心とした書籍や雑貨を扱う全国展開の書店です。人気の少年・少女漫画に加え、マニアックな「サブカル」系や「アングラ」系など千冊以上が並びます。「スタッフが面白いと感じたものを仕入れています」と店長の仁木秀美さんは話します。
「次にくるマンガ大賞2021」のコミックス部門で1位を受賞した「推しの子」(各巻693円)を紹介する仁木さん
アートを題材にした山口つばささんの漫画「ブルーピリオド」(693円~)がお薦めです。絵を描く面白さに目覚めた男子高校生が美術大を目指す青春物語。仲間たちと苦悩しながらも、目標に向かって努力する姿に胸が熱くなります。
芸術の秋にもぴったりな「ブルーピリオド」。「マンガ大賞2020」大賞受賞作
スタッフが感想を交えて書くカラフルなポップはこの店ならでは。眺めながら楽しく本を選べそう。「手に取りながら、お気に入りの一冊を見つけてほしい。漫画とコラボした当店限定グッズもあります」と仁木さんは呼び掛けます。
(近藤那美)
- 店名
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ヴィレッジヴァンガード広島サンモール店
- 住所
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広島市中区紙屋町2-2-18サンモール5階
- 営業時間
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午前10時30分~午後8時
- 定休日
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サンモールに準ずる
- お問い合わせ
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082(245)6122
nice nonsense books(ナイスナンセンスブックス)
時代映す雑誌や写真集 古書で
時代を彩った雑誌や写真集、アート本などが並ぶ古書店です。ラインアップのほとんどは客からの買い取り。「1960年代の文学やアート、音楽が好きなので、自然とその頃の作品が集まります」とスタッフの林睦美さんは話します。
「Compromises」㊧と「へびのクリクター」
少しシニカルでナンセンスな作風が魅力のフランス人作家トミー・ウンゲラーの作品が一推しです。絵本「へびのクリクター」(550円)は、主人公のヘビと飼い主である老婦人の日常の物語。家族のぬくもりの中にユーモアがあふれた作品です。「Compromises」(4900円)は、性別をテーマにした風刺画集。「ハートフルな絵本から風刺画まで、作風のギャップを楽しんで」と林さん。
店頭にはセールの本が並ぶ
ヌード写真の先駆者と称される写真家サム・ハスキンスの写真集もお薦めです。作品のアート性を高める背景や巧みな演出は必見です。
(吉本真人)
- 店名
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nice nonsense books(ナイスナンセンスブックス)
- 住所
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広島市中区土橋町5―22
- 営業時間
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平日は正午~午後4時30分土曜は午後1~6時
- 定休日
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日曜(不定休あり)
- お問い合わせ
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080(4556)9987