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読書日和/「きみの友だち」「アナウンサー辞めます」

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心に残る思い出の一冊を、書店員たちに挙げてもらうコラムです。併せて、売れ筋ランキングや話題の新刊も紹介します。

思い出の本 重松清 「きみの友だち」

繊細な友人関係描く小説集

(新潮社)825円

 

学生時代、この本にどれだけ助けられたことか。学生生活の人間関係を題材にした短編小説集で、今の学生や親に読んでほしい一冊です。繊細で誰しもが悩む友人関係。些細(ささい)なことが引っかかって、学校に行くのに気が乗らなかったり、足がすくんだりすることってありますよね。

友だちってなんだろう? いなきゃダメ? なんでうまくいかないの? 作中に「わたしは『みんな』って嫌いだから。『みんな』が『みんな』でいるうちは、友だちじゃない、絶対に」というせりふがあります。そのせりふから、友だちという固定概念に自分を抑え過ぎていることに気付け、その後の生活がずいぶんと楽になった覚えがあります。「友だち」について考えさせられるエピソードばかりで、「大丈夫。きっとすてきな友だちに出会える」。そう自信をもらえる作品です。

話題の新刊 横山雄二 「アナウンサー辞めます」

広島が舞台 中年男性の挑戦

(角川春樹事務所)800円

 

中国放送の人気アナウンサー横山雄二さんが書いた、中年男性が夢に挑戦する物語です。表紙のイラストの通り、広島が舞台でカープも登場します。情景がイメージしやすく、物語にどっぷりつかれます。主人公は地方局のアナウンサー。くせがある登場人物がわきを固め、味があり、人情味のある会話が展開されます。どんどん物語に引き込まれ、ページをめくる手が止まりません。

先月のベストセラー 啓文社調べ(9/1-9/30)

第1位
RCCアナウンサー田村友里です。 (田村友里/ザメディアジョン)
第2位
写真でみる福山城 (福山城築城400年記念事業実行委員会 八幡浩二/東京堂出版)
第3位
ハヤブサ消防団 (池井戸潤/集英社)
第4位
「十二国記」30周年記念ガイドブック (新潮社/新潮社)
第5位
その本は (又吉直樹 ヨシタケシンスケ/ポプラ社)

啓文社 BOOKSPLUS緑町店

コーヒー店「BOOK MEETS COFFEE」を併設した店舗です。通常の啓文社にはないカテゴリーの本もあり、ここでしか読めない一冊に出合えます。コーヒーの香りを感じながらゆったり選書できるのも魅力です。

 

住所
福山市緑町1番30号 みどり町モール内
電話
084-925-1811
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メディア中国編集部

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