【アシタノカラダ第14回 栄養学】飽和脂肪酸ってなんだろう?
- 目次
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- ・ 飽和脂肪酸ってどんなもの?
- ・ 摂取のポイント
- ・ 調理のポイント
飽和脂肪酸ってどんなもの?
摂りすぎると生活習慣病のリスクを高めてしまうことで知られる、脂質。だからといって控えすぎても、エネルギー不足などを引き起こす可能性もあります。そのため食事で摂り入れる際には、脂質を構成する脂肪酸の種類を考えることが大切なポイントです。
脂肪酸には、動物の脂に多く含まれる「飽和脂肪酸」と、植物や魚の油に多く含まれる「不飽和脂肪酸」の2種類があります。「飽和脂肪酸」は主に体のエネルギー源になりますが、過剰摂取はコレステロール値を上昇させやすく、動脈硬化の原因にもなるといわれています。一方で、「不飽和脂肪酸」は動脈硬化の予防やコレステロール値を低下させるなど、さまざまな作用がある必須脂肪酸が含まれています。
そのため、健康な食生活のためには「飽和脂肪酸」を摂りすぎないよう、時には「不飽和脂肪酸」に置き換え、バランスよく摂取することが理想です。
摂取のポイント
肉や魚、ごま、オリーブなど植物油の減量になる食品にはそれぞれ異なる種類の脂肪酸が含まれるので、普段からまんべんなく摂取したいもの。例えば肉料理がメインの献立になる時は、キノコや海藻類などの、コレステロールの排出を促す食物繊維や、ミネラルが豊富な食材を一緒に摂るなど、ひと工夫を加えるとバランスが良くなりやすいですよ。
●飽和脂肪酸を多く含む食品
パーム油、バター、マーガリン、牛肉や豚肉の脂身など
●不飽和脂肪酸を多く含む食品
えごま油、オリーブオイル、サバ、アジ、ごまなど
調理のポイント
「脂」を減らし、「油」を適度にバランスをとりながら摂取するには、茹でる、蒸す、煮る、といった調理方法を選びましょう。お肉を選ぶときは脂身の少ない部位にしたり、下茹でや湯通しをするのも効果的です。
おすすめの料理例
●豆腐と海藻と豚しゃぶの温サラダ
●ぶりしゃぶ
●さば水煮缶の卵とじ
●鶏肉とキノコのトマト煮込み など
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」、日本食品標準成分表2015年版/監修:広島県栄養士会