読書日和/「しょうぼうじどうしゃ じぷた」「小学生が国語辞典を読み通すのを助けたい大人のための本」
心に残る思い出の一冊を、書店員たちに挙げてもらうコラムです。併せて、売れ筋ランキングや話題の新刊も紹介します。
思い出の本 作・渡辺茂男 絵・山本忠敬 「しょうぼうじどうしゃ じぷた」
奮闘する姿に勇気もらう
(福音館書店)990円
「くるま」が大好きだった幼少時代。自ら選んで初めて買ってもらった絵本が「しょうぼうじどうしゃ じぷた」です。
主人公はジープを改良した小さなポンプ車「じぷた」。同じ消防署には子どもに大人気のはしご車「のっぽくん」や高圧車「パンプくん」、救急車「いちもくさん」もいます。他のキャラクターからいつも子ども扱いされ、「活躍できるのかな?」「自信がないな…」とじぷたは思っていました。そんな時発生した山火事。果たしてじぷたは活躍できるのでしょうか。
消防自動車がたくさん出てきて楽しい作品でした。じぷたの奮闘する姿には子どもながらに勇気をもらい、そのストーリーは今でも鮮明に覚えています。どんなに古くても、どんなに小さくても、必ず活躍できる場所がある。存在価値があるのだと教えてくれる。私の大切な思い出の一冊です。
話題の新刊 秋山夕日 「小学生が国語辞典を読み通すのを助けたい大人のための本」
活字に強く 学び直しにも
(南々社)2420円
著者は広島で約20年、小中高生の個別指導に注力している秋山さん。国語辞典を読み通すことで、目標に向かって努力し続ける習慣が身に付き、活字に強くなり、そして学力が上がると説いています。国語辞典を中心に学びを広げていくという手法は小学生だけでなく、大人の学び直しにもつながります。国語辞典が気になりはじめる方が増えるかも…。私もその一人。
先月のベストセラー 啓文社調べ(12/1-12/31)
- 第1位
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日本史を暴く (磯田道史/中央公論新社)
- 第2位
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バカと無知 (橘玲/新潮新書)
- 第3位
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日々臆測 (ヨシタケシンスケ/光村図書出版)
- 第4位
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教誨 (柚月裕子/小学館)
- 第5位
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写真でみる福山城(福山城築城400年記念事業実行委員会 八幡浩二/東京堂出版)
啓文社 コア福山西店
書籍の販売やDVDレンタル、インターネットカフェ「Ease」のほか、同じフロアには文具店「プラスF」やパン店「リトルマーメイド」が軒を連ねます。2階には家電量販店「エディオン」が入り、多種多様なお買い物が楽しめます。