子どもの自己肯定感を育む/みんなの学びプラス
子どもの自己肯定感を育む
自分の存在自体を肯定し、大切にしようと思う気持ちを自己肯定感といいます。今回は、子育て法や読者から寄せられた悩みについて、マザーズティーチャーとして活躍する高田あやさんに聞きました。
親の思考を変え 育児を前向きに
自己肯定感は、幼少期から12歳ごろまでに育まれるといわれています。親、友人、学校の先生など関わる人たちを通して、自分自身は大切な存在だと感じる心の感覚は、人生の質を高めるために、とても大切です。自己肯定感が高い状態を保てる子どもは、人間関係や勉学などで落ち込むことがあっても、自分の力で乗り越えられるといわれています。そのために大事なのは、身近な存在である親が、子育てをする上で感情的になり過ぎないようにすること。イライラする場面や問題に直面しても、子どもとコミュニケーションが取れるチャンスだと捉え、ポジティブに思考を転換しましょう。
[育むこつ]
具体的に褒めよう
子どもの良いところを見つけたら、どこがすごいと思ったのかを詳しく伝えましょう。親が自分に興味を持って接してくれていると感じれば、子どもは自身を認めてもらったと思います。その結果、自分が感じたことや思ったことを説明しようと意欲的になるのです。ボキャブラリーも増え、脳が自然と発達します。
見守る力を持とう
服のボタンが留められないときなど、子どもが考えて行動を起こす前に親が手を出してしまうと成長につながりません。少々の失敗は気にせずに根気よく見守る余裕を持つことも大切です。子どもが失敗を恐れずに挑戦する勇気を持てるように心掛けましょう。
[CUE読者ママからの悩みを紹介]
Q 01|宿題をしなさいと何度言ってもしません。自主的に宿題をしてもらいたいです(35歳、広島市西区、子ども9歳)
A|宿題をする時間を、子どもと一緒に決めてみては。自分が決めた時間に宿題ができていなければ、自発的に反省し考えるようになります。親も「注意するのは2回まで」などルールを決めれば、ガミガミ怒らずに冷静に注意することができます。
Q 02|何かあればすぐ泣くわが子。ちょっとしたことでよく泣き、泣くことで意見を通しているように思います(30歳、広島市中区、子ども4歳)
A|「泣くという行為は、悪いことではない。むしろ感情表現が豊かな子だ」と捉え方を変えてみませんか。泣いている最中は気持ちが高ぶっているので、少し落ち着いてから声掛けを。「大きな声で泣くと、ママはドキドキしちゃうな」など、親の気持ちを素直に伝えることも大切です。少し落ち着いてから、どうしたのかを聞いてみましょう。
Q 03|仕事、育児、家事で余裕のない日々。特に出掛ける準備で忙しい朝は、「早くしなさい!」ときつく怒ってしまい、怒った後は自己嫌悪に陥ってしまいます(39歳、呉市、子ども6歳)
A|あらかじめ出掛ける時間を知らせてみるのはいかがでしょうか。「早く」という言葉は、子どもにとっては抽象的で分かりにくいものです。何時何分に、時計の長い針が3になったら、など具体的な説明が大切。子ども自ら時計を見るようになり、時間の感覚も身に付きます。
\教えてくれた人/高田あやさん
マザーズコーチングスクール マザーズティーチャー
トラストコーチング認定コーチ
広島市中区袋町4-32-1階 090-1113-1664