夏にぴったり　冷たい麺／ぷちとりっぷ（広島市南区京橋町周辺）

長方形の板にそばを盛り付けて出す山形県のご当地料理「板そば」をメインに提供するそば店です。ソバの実を甘皮ごとひいた、ひきぐるみの「田舎そば」を使用。「色味が濃く、香りを強く感じられます」と料理長の北川尚勲さんは話します。

太打ちの「おためし蕎麦切り」。ランチでは、無料で炊き込みご飯が付く

二つのつけだれで食べ比べができる「おためし蕎麦（そば）切り」（９３０円）がお薦めです。かえしに５種類の削り節などから取っただしを合わせた「もり汁」と、数種類のそばの汁と練りごまを混ぜた濃厚な「ごまだれ」が付きます。そばは幅２ミリの細打ちか５ミリの太打ちを選べます。「ごまだれは、他の店にはない味。かみ応えのある太打ちで味わってください」と北川さん。

「京橋川を見渡せる店内で、ゆったりそばを味わってください」と北川さん

「だし巻き玉子」（左）と「天ぷら盛り合わせ」

サイドメニューは、エビや季節の食材など６種類が並ぶ「天ぷら盛り合わせ」（１２５０円）や、「だし巻き玉子」（７００円）が人気です。

（吉本真人）

京都市東山区に本店を構えるカレーうどん専門店です。カレーは昆布、宗田節、かつお節などから取ったうま味だしに、１１種類の香辛料をブレンド。そこに片栗粉を加え、あんかけに仕上げているのが特徴です。「京料理はだしが決め手。動物性油脂を使っていないので、あっさりとした味わいです」と広島的場店オーナーの小佐古正三さんは話します。

「甘きつね」と九条ネギ、温泉卵が載った「冷やしきつねカレーうどん」

「即席麺や和風だしカレー味のスナックなども販売しています」と小佐古さん

夏季限定の「冷やしきつねカレーうどん」（９００円）が人気です。通常よりかつお節を２倍、昆布を３倍使ってだしを取り、濃厚に。甘辛いたれで煮込んだ厚みのある揚げ「甘きつね」がカレーだしをよく吸い、食欲をそそります。「一緒に出す赤さんしょうや洋風七味を好みで入れて、味の変化も楽しんで」と小佐古さん。数量限定でミニカレーうどんが付いた「幕の内弁当定食（上）」（１０８０円）など定食類も好評です。

（近藤那美）

丼に入った麺と具材、だしを混ぜて食べる麺料理「まぜ麺」の専門店です。ぴりっとした辛味の中にうま味がある「唐辛子」（並７７０円）や、まろやかな味わいの「豆乳」（並７９０円）など７種類から選べます。店主の金藤泰彦さんのお薦めは唐辛子。「味の決め手は自家製の唐辛子ペースト。深みのある辛さです。麺にしっかり絡めてください」と笑顔で話します。

辛さの中にうま味のある「唐辛子」。冷たい麺か温かい麺を選ぶ

「残っただしにご飯（小８０円など）を入れるのもお勧めです」と金藤さん

ペーストは粗びきにした唐辛子などをカプサイシンソースとごま油で練って作ります。これに豚ミンチ肉、ネギ、卵黄、天かすを添え、味に深みを出しています。だしは鶏がらスープに昆布、かつお節、ニンニク、甘口しょうゆなどを加え、さっぱりと仕上げます。麺はこしのある四角い中細麺。かむほどに味が広がります。「胚芽入りを特注。麺と麺がくっつきにくく、だしもよく絡みます」と説明します。

（津田慎介）