【アシタノカラダ第10回 栄養学】DHAってなんだろう?
DHA(ドコサヘキサエン酸)ってどんなもの?
記憶力や集中力の向上に効果的なイメージが強いDHA(ドコサヘキサエン酸)。DHAには脳の情報の伝達性をスムーズにする働きがあり、それによって記憶力や言語能力などの認知機能や行動などに好影響をもたらすとされています。ほかの働きとしては、脂肪燃焼促進や体内の免疫反応の調整にも関連し、アレルギー疾患・皮膚炎・高血圧・動脈硬化・脳卒中などの予防や改善にも効果が期待できます。
DHAは必須脂肪酸の一種。体内ではほとんど作られないため、食事から摂取する必要があります。体内のDHAが不足することですぐに体の不調につながるわけではありませんが、脳や神経細胞、目の網膜などの細胞膜や細胞の機能に影響を及ぼす可能性があります。
摂取のポイント
DHAは魚や卵などに多く含まれますが、酸化しやすいので、新鮮な魚や旬の魚から摂り入れる必要があります。魚の缶詰を調理するときは、汁も残さず利用すると効率的。なお、高血圧や糖尿病で服薬中の方は、血圧を低下させすぎたり、血糖値上昇の可能性があるため、DHAを健康食品やサプリメントなどで摂取する際は医師などに相談しましょう。
こーんな食材に入ってる!(100gあたりのDHA含有量)
- サンマ(皮付き・焼:2g)
- マサバ(水煮:1.4g、しめさば:2.3g)
- ウナギ(蒲焼き:1.3g)
- ツナ缶(水煮:0.12g、油漬0.07g)
おすすめ料理
- サバとほうれん草のグラタン
- ツナとトマトのスパゲティ
- ウナギのちらし寿司
- ぶり大根
- カツオのそぼろご飯
- サバの竜田揚げ など
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」、日本食品標準成分表2015年版/監修:広島県栄養士会