【ものづくり現場リポート】vol.7 スグル食品のビッグカツができるまで
子どもから大人まで、幅広い世代にお馴染み。おやつとしておつまみとして長く愛されている「ビッグカツ」。キャラクターのファンも多く、コラボ商品も盛りだくさんなスグル食品の本社を訪れ、そのおいしさ&面白さの秘密に迫ってみました!
01. 販売経路の変化にあわせて 串型から個包装のビッグカツ誕生へ!
前身となる会社では、広島の港で廃棄されていたイカで甘いのしいかやイカ天などを製造。原料となるイカが手に入らなくなり、困った時に出会ったのが魚のすり身をシート状にした「プッチン」と呼ばれる原料でした。それを元に商品展開する中で生まれたのがビッグカツ。販路が酒造店・駄菓子屋さんからコンビニ・スーパーなどに変わった時、現在のような個包装の商品が誕生しました。
02. すり身×衣×ソースが生む多彩な商品 すり身シートで味が決まる!
ビッグカツの製造では「すり身シート」「衣(バッター液)」「ソース」と3段階の味付け工程があり、これらの組み合わせによりさまざまな商品が生まれます。何よりも基本となるのが原材料のすり身のおいしさ。厳選したすり身を仕入れ、そこに調味料を加えて練っていくことで、オリジナルのすり身シートに仕上げて行きます。水分量など職人技も必要となる難しい工程です。
03. 自社内ですり身シートから作り、 パッケージまで仕上げる
50年愛されてきたビッグカツも時々に原料の変化や改良を重ねて、価格や味、そして何より安全性を守って作られてきました。すり身シートから自社で作り、完成品まで仕上げている会社は全国的にも珍しいそう!「味噌カツ」では口にした時の味噌の風味を生かすためソースを強めに、「ハムカツ」は噛めば噛むほど味が出るようすり身シートにひと工夫…と、仕上がりをイメージしながら開発しています。
04. キャラクターやコラボ商品も続々と誕生 50周年記念のグッズも販売予定
「カープかつ」をはじめ、これまでのコラボ商品は100企画以上が形に。キャラクターの「ビッグカツくん」を使ったグッズだけでなく、2022年夏にはスシローとの共同開発で「ビッグカツ寿司」を実現しました。スシローのマグロをベースとし、ビッグカツの衣とソースをまとったオリジナル寿司は全国店舗で評判となったそう。キャラクターのファンも多く、50周年記念グッズも8月以降に販売予定です。
Interviewer memo
開発に熱心に取り組み続けるビッグカツ。賞味期限を担保するため抗酸化作用のあるイカ粉を原料に使っていた時期もありましたが、実際には単体では効力が発揮されないことがわかり現在では使っていないそう。また、ビッグカツは数年前からタイや韓国の高級スーパーで販売中。世界へ羽ばたくビッグカツ!