【HIROSHIMAおしごと図鑑】警察官編
安全安心な街づくりへ、女性警察官の力は欠かせない時代
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広島県警察本部 生活安全部
人身安全対策課(子供女性対策第二係)
警部補(係長) 堀江 百恵さん
県民からの「ありがとう」にやりがい
父が警察官だったことから、幼い頃から将来就きたい職業として「警察官」がありました。元々曲がったことが嫌いな性格でもあり、「世の中の悪をくじき弱きを助ける仕事」に魅力も感じていました。大学を卒業後、交番勤務や刑事課、地域課、生活安全課などを経験。2人の子どもを出産して育児休暇を取得し、2022年4月より現在の部署へ異動となりました。
今の部署では、子どもや女性に対する声かけ・つきまとい事案の対応などを担当しています。すぐに犯罪に該当しない事案でも、エスカレートすれば重大事件に発展するケースがあります。犯罪の前兆をつかみ、事情を聞いたり、指導・警告をしたりします。2022年に広島県警が始めたスマートフォンアプリ「オトモポリス」は、そうした事案の発生や解決などの防犯情報をお知らせするほか、犯罪や交通事故の情報をマップで公開しています。無料でお使いいただけますので、ぜひダウンロードして安全な暮らしにお役立てください。
警察官には幅広い仕事があると実感しています。被疑者を検挙するだけでなく、県民の方と信頼を築き、地域の安全安心を担うことが大切です。被害者の気持ちに寄り添い、言葉遣いにも気を配りながら声掛けをするようにしています。「解決してくれてありがとう」「あなたに話を聞いてもらえてよかった」と感謝の言葉をいただくと、やりがいを感じます。
制度を活用した働きやすい環境
現在は子どもが幼いので、制度を活用して通常の勤務体系より短い時間で働いています。夫も警察官なので仕事への理解もあり、限られた時間を有効に使えるように工夫しています。また、業務で夜間の警戒などをしなければいけないときは、近くに住む両親からのサポートを受けることも。現在の職場は、他部署よりも女性の割合が高く、子育ての悩みを共有しています。
警察官といえば「男性が多い職場」というイメージが強い方も多いと思います。でも、今は女性警察官はほとんどの職場に配属されています。性犯罪の被害者から「女性警察官に話を聞いてほしい」と求められることも多く、女性の力は欠かせません。ワークライフバランスを実現するための施策や支援制度は充実しており、組織として女性活躍を推進する雰囲気も醸成されています。
日々、事件や事故に対応し、県民の安全安心を守る警察の仕事で夜勤は避けられず、転勤もあります。周囲の協力があってこそ、子育てしながら仕事が続けられていると思っています。将来恩返しできるよう、今できる経験を積みながらステップアップしていきたいです。