【アンガールズ山根良顕のPAPAっと育児】第11回 頭の中で国語辞典を開いて言い換える | アシタノ メインコンテンツにスキップする

【アンガールズ山根良顕のPAPAっと育児】第11回 頭の中で国語辞典を開いて言い換える

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子どもに大人と同じように説明しても伝わらないことってよくありますよね。例えば昔、娘に「お金って何?」と質問されたとき、「欲しいものを買うために必要なもの」と答えようとしました。でも「買う」や「必要」といった言葉の意味を知らないかもと思い「おもちゃとか、ほしいものをもらうために、いるものだよ」と言い換えました。頭の中で国語辞典を開いて、簡単で分かりやすい言葉はないかと探して、それを娘向けにさらに言い換えて表現する感じ。かなり周りくどいです。大人と会話する方が楽かもしれませんね。

 

ただ、分かりやすく言い換えるのを習慣にしていると、大人との会話でも役立つことがあります。特に実感するのが、ラジオ番組で異業種の人と話すとき。専門用語を伝わりやすい言葉に言い換えたり、「こういうことですよね?」と理解を示したり。「これで伝わるかな」と考えて工夫することで、会話がもっと楽しくなりました。娘のおかげです。

 


 

娘との会話で心がけていることがもう一つあります。質問されたことの答えが全く分からないときに「どうしてもそうなんよ」と言わないことです。「なんで夕方になると暗くなるの?」と聞かれたことがあります。うまく説明できそうにありませんよね。僕は「なんでかなぁ」と娘と一緒に考えることにしました。「こうなんじゃない?」って僕の考えを伝えて、娘の考えを「それもあるかもね~」と受け入れてみました。分からないことを一緒に考えてみたことで、娘の発想に驚いたり面白がったりする楽しい時間になりました。

 

今は分からないことはスマホで調べると答えが出てくるけど、すぐに答えを出す必要はないと思っています。考える楽しさを味わってほしいし、自分で考えたことは頭に残りやすいから、娘にとっても役立つんじゃないかな。忙しいときは「どうしてもそうなんよ」と言いたくなります。大人でも理解するのが難しいことも平気で質問してくるし、それを理解してもらうには時間がかかりそうだし、面倒だからやめておこうって、会話を諦めてしまいそうになります。でも、それは娘との楽しい時間を放棄するようなもの。なるべく心に余裕をもって、会話を楽しみながら娘に自分で考えるパスを渡していきたいと思っています。

 


 

こうして娘といろいろと話すわけですが、最近は留学先や学校のことをよく話してくれます。本音じゃなくて建て前も聞けたりして、子どもなりに社会で成長してるんだなぁと感動します。そんな大人っぽい一面を見せてくれながらも、僕が妻に怒られたことを娘に愚痴ったら、聞いたままを妻に言っちゃったこともありました。娘の言ったことは確かに本当のことだけど、そのまま伝えちゃうと僕にとっては大問題!そんな事情も含めて「上手に伝える」には、もう少し時間がかかりそうです。

アンガールズ 山根良顕

お笑い芸人。1976年生まれ、広島市安佐南区出身。2000年、田中卓志とともにお笑いコンビ・アンガールズを結成。現在は8歳の娘のパパ。趣味は野球観戦、ラジオ・ポッドキャスト鑑賞、筋トレ。

 

Instagramアカウント @ungirls_yamane

この記事を書いた人

アシタノ編集部

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