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丸選手の移籍で立ち直れません/蝶子のおしおき部屋

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CUE編集室ご意見番・蝶子
CUE編集室のメンバー。人生の荒波をくぐり抜け過ぎて、ドSキャラに。蝶子の「おしおき部屋」では、読者のお悩みに愛のムチ(?)でお答えします。

丸選手の移籍で立ち直れません
大のカープファンです。特に好きだった丸佳浩選手の巨人移籍がショック過ぎて立ち直れません。スポーツニュースなどで巨人のユニホームを着た丸選手を見ると、涙が出てしまいます。この気持ちをどうすればいいんでしょうか。(50代、女性)

愛し過ぎる、愛され過ぎるっていうのは、お互いがつらいものです。「こんなに愛しているのに、なぜ振り向いてくれないの」という思いから、相手に恨みの感情を募らせる人っていますよね。実際、巨人を選んだ丸選手を「裏切り者!」などと会員制交流サイト(SNS)に書き込むファンもいるとか。それも、結局はカープファンの愛情表現なのだと思います。広島ファンの愛って底なしですね。
あなたの丸選手への思いは、そこまで過激でないにしても、自分の手元から巣立った息子と離れたくない、まだそばにいてほしいという母親の寂しさのように感じます。
こんなふうに考えてみてはどうでしょう。世界的な演出家で知られた故蜷川幸雄さんは、「劇団などの集団は、停滞を避けるために3年で俳優たちを入れ替えるべきだ」と考えていたそうです。組織は育った環境や文化が違う人たちの加入で刺激を受け、成長します。そう考えれば、丸選手の人的補償で巨人から移籍した長野久義選手やドラフト1位の小園海斗選手が、常勝チームとなった広島をさらに強くしてくれるかも、と期待の気持ちが湧きませんか。
新しく広島の「家族」になった選手たちに目を向けましょうよ! よろしくて!

 

あなたにお薦めの本
三浦しをんさんの青春小説「風が強く吹いている」は、長距離ランナーたちの群像劇。オンボロ学生寮に住む休部同然だった寛政大陸上部のメンバーは、天才ランナー走(カケル)の加入で、箱根駅伝出場に向けて練習を始めます。カケルの存在が刺激となり、衝突しながらも絆を深め成長していくランナーたち。スポーツチームの底知れない可能性を感じさせてくれる小説です。
三浦しをん著『風が強く吹いている』(新潮社)

三浦しをん著『風が強く吹いている』(新潮社)

この記事を書いた人

蝶子(メディア中国)

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