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ビーズを主役に トーホーの山仲さん/キラリ人

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トーホー 代表取締役 山仲 巌さん
やまなか・いわお 1975年名古屋市生まれ。名城大を99年に卒業後、住宅設備機器メーカーに勤務。2006年にトーホー入社、09年から現職。日本ホビー協会理事も務める

ビーズを主役に 広島から世界へ
自社ブランド立ち上げる
小さなものは直径が約1ミリ。粒がピタリとそろった日本産のビーズが、海外のトップブランドで採用されるなど世界で高い評価を得ている。手掛けるのは1951年創業のグラスビーズ製造大手トーホー(広島市西区)。一般的な丸形をはじめ、三角や竹形など1万種以上を広島工場(安佐北区)で製造している。選ばれる理由は職人の丁寧な仕事ぶりならではの「均等な粒」「つや」「色の安定感」。年間約300トンを生産し、8割以上を輸出している。
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2009年に社長に就任後、取り組んだのは自社ブランドの立ち上げだ。「手芸の材料や服飾資材としてだけではなく、ビーズが主役のアクセサリーを作れば、認知度が高まる」と考えた。13年には大人の女性がシックに身に着けられるブランド「PENTA(ペンタ)」を、18年にはインドの伝統的な刺しゅう方法で繊細なデザインを表現した「Tolerance(トレランス)」を発表。現在、国内外のデザイナーと提携し、3ブランドを展開中だ。地元のアパレルブランド「パリゴ」(尾道市)や「アネモネ」(広島市中区)ともコラボし、広島市内のショップでも販売している。「地元の人に、ビーズが広島の名産品と知ってもらえたらうれしいです」
昭和初期には国内に10社以上あったビーズメーカーも、今は3社だけだ。「ビーズという文化を絶やさないためにも、発信し続けるのが私たちの使命。ニーズと可能性を広げるため、お客さまの声にできる限り応え、不可能を可能にする努力を続けています」と力を込める。そうした地道な取り組みが実を結び、芸術の場でも一目置かれるようになった。世界的なアーティストのライザ・ルーさんによる庭をモチーフとした巨大な作品でも使用されている。
現在、機械で刺しゅうできるビーズの研究と開発に挑んでいる。足掛け8年、完成まであとわずかだ。「ものづくりが大好きだった初代の遺志を継ぎ、難題を振られても一呼吸置き、社員みんなで挑戦する道を選ぶのが企業精神。誰もが挑戦できる手芸から、憧れのハイブランドや現代アートまで、既成概念にとらわれず幅広い分野でアプローチを続け、ビーズ文化を広げていきたい」

キラリと輝く3マイルール
★1 ご縁を大切にする
★2 何事にも挑戦する
★3 課題を楽しむ

<information>
※詳しくはトーホーのHP(http://toho-beads.co.jp/)でご確認ください

ピースリング プロジェクト
03.jpg 世界の平和を願うプロジェクト「ピースリングプロジェクト」を主宰。ガラスビーズのリング作りを呼びかける。インスタグラムに画像がアップされると件数に応じた金額を広島平和文化センター(中区)に寄付する。

オープンファクトリー
04.jpg 11月4日(月・振休)の10〜16時、広島工場(安佐北区大林2-12-60)を開放し、「オープンファクトリー」を開く。普段購入できない特別なビーズの販売やトークショー、地元の屋台などが楽しめる。

そごうでの展示・販売
05.jpg 11月12〜24日、そごう広島店(中区)の本館5階「Hiroshimarche Etto(ヒロシマルシェ エット)」でポップアップストアを開催。トーホーの三つのアクセサリーブランドが展示・販売される。

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