自分磨き トップに習う(2/3)
企画会社を経営 働く女性支える さとう みどりさん
ハーストーリィプラス 代表取締役
Profile 1959年廿日市市生まれ。広島デザイナー学院を卒業後、90年に主婦・子育ての目線の広告企画会社「ハーストーリィ」を共同経営者と設立。個人でも同時期からイラストレーターとして活動。2009年に独立し、広島に特化した「ハーストーリィプラス」を立ち上げる。地域活性化や女性活躍推進のための企画、イベントなどを展開する。13年、廿日市市宮島口にブックカフェ「epilo(エピロ)」を構え、地元交流や活性化の場を担う。
「自分の絵のスタイルがなかった初期のころは、好きな作家や気になった画集を買って、まねたり、配置や色を参考にしたりしていました」
生の意見 豊かな発想生む
企画会社や弁当事業を経営しているため「仕事につながるか」という観点で、常にアンテナを張っています。メディアで流れるニュースや、知人との会話、立ち寄った店のDMやチラシなど「気になる」「おもしろそう」と感じたら、すぐに携帯のアプリにメモし、忘れないようにします。後日、時間をつくってネットで調べたり、詳しい人に話を聞いたりして知識を深め、自分にどう生かせるかを考えます。
感性が近い知人と集まり、会話をする時間も大切にしています。座学より行動から学ぶことが多いですね。生の意見は、自分の発想をより豊かにしてくれます。また、著名人など気になる人の活動をSNSなどでチェック。講演会やイベントなどで話を聞けるケースもあります。例えば、広島出身の建築家・谷尻誠さんが、第一線で活躍する著名人をゲストに招くトークショーをご自身の事務所で開いています。世界で活躍するアーティストや経営者たちに会えるので、私も何度も足を運びました。
得た知識の生かし方考えて
やりたいことを想像し、実現のためのプランを練ります。例えば、20代後半から社業の傍ら続けているイラストレーターの仕事は「どの雑誌に載りたいか」「どんな仕事を受けたいか」という具体的な目標を数年単位でノートに書いて「見える化」し、そこへ向けて行動しました。東京の出版社に作品を送る時は、封筒にもイラストを描いて編集者の目を引くなど工夫もしましたね。また、廿日市市宮島口で年に2度開催しているイベント「みやじまぐちそぞろあるきマルシェ」も、「地元が盛り上がれば楽しいだろうな」という想像から企画しました。夢実現へのポイントは「どうすれば人の心が動くか」を考えること。携わった人の気持ちが弾む挑戦をし続けていきたいです。
<HOT NEWS>
「食」事業 弁当店オープン
今後は食に特化した事業展開に注力していきたいと、5月に「ハーストーリィハウス デリキッチン」(広島市西区田方2-34-9)をオープン。働く女性を支援するため、塾や学校に弁当を配達するほか、店内では雑穀米や有機野菜など、素材にこだわった弁当や総菜も販売。無添加の調味料や食材、調理用品なども並ぶ。
<ここが知りたいQ&A>
Q.1 日課は
毎朝、メモ帳に「やることリスト」を書き出します。一日の流れが明確になり時間の無駄が減らせます。
Q.2 目標にしている人は
クリエーター、経営者、コピーライターとして活躍する糸井重里さんとブランドプロデューサー小山薫堂さん。企画する力がすばらしくて尊敬しています。
Q.3 モチベーションを保つ方法は?
息抜きはしすぎず、する場合はインプット要素があることを選ぶ。頑張り続けることが自分には向いているし、それが何より楽しいです。