【アシタノクリニック】脂肪肝は怖い病気ってホント!?
肝臓に脂肪がたまりフォアグラのようになることを脂肪肝といいます。食生活の欧米化にともなって増加し、日本の成人の1/3が脂肪肝もしくはその予備軍だと言われています。しかしそれを病気だと認識している人は少なく、健康診断で脂肪肝だと診断されても放置している人が多いようです。実は軽視すると怖い脂肪肝について、肝臓専門医の福原崇之医師に聞きました。
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ドクター 福原内科医院 福原崇之副院長
肝臓専門医、消化器病専門医、超音波専門医。広島大学病院、広島赤十字・原爆病院、 広島西医療センター、庄原赤十字病院で、 脂肪肝やウイルス性肝炎、および肥満外来を中心に幅広い消化器疾患を診療。2021年4月より福原内科医院で院長と医師2名体制で診療を行っている。
福原内科医院
住所:広島市中区八丁堀11-10KSビル3F
(ウォンツ八丁堀店隣・広島八丁堀郵便局上階)
TEL:082-211-3800
脂肪肝って どういう状態のこと?
脂肪の割合が肝細胞の30%を占めると「脂肪肝」と診断されます。原因は飲酒、肥満、糖尿病などさまざまです。肝臓は「沈黙の臓器」と称されるようにほとんどの場合自覚症状がありません。しかし脂肪がたまることによって肝臓の働きが悪くなることが心配されます。
どんな診断、 治療をするの?
超音波(エコー)、CTなどの画像解析と一般的な検診による血液検査とを合わせて診断します。最近は超音波で簡便に肝硬度や脂肪化レベルを測定できるので瞬時に結果が分かります。脂肪肝は運動や食事などの生活習慣の改善および必要に応じて薬を必要とすることもありますが、早期の治療介入が大切です。正確な診断を受けた後、医師の指導に従って治療を進め、生活を改善すれば、多くの場合健康な肝臓が取り戻せます。
放置するとどうなるの?
脂肪肝から脂肪性肝炎→肝硬変→肝がんへと進行することが心配されます。また、脂肪肝の背景にある肥満や内臓肥満は、高血圧、脂質異常症、糖尿病などさまざまな生活習慣病のリスクを高めることもわかっています。症状が無いからといって放置すると心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気へつながることもあるので、心当たりのある人は、早目に専門医で診断を受けましょう。