ドラマ「真犯人フラグ」に出演 俳優の吉田健悟さん | アシタノ メインコンテンツにスキップする

ドラマ「真犯人フラグ」に出演 俳優の吉田健悟さん

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人懐っこい笑顔が魅力的な俳優・吉田健悟さん(広島市出身)が、10月スタートの新ドラマ「真犯人フラグ」(広島テレビなど日本テレビ系、毎週日曜22時30分~)に出演しています。15日から全国公開されている映画『燃えよ剣』(原田眞人監督)でも新選組の隊士を演じ、順調にキャリアを積んでいます。ブレークが期待されている吉田さんにドラマや映画の役どころ、俳優としての抱負などを聞きました。

事件の謎追う若手刑事役

―ミステリードラマ「真犯人フラグ」では、どんな役を演じていますか。

刑事課に配属されて間もない若手刑事の落合を演じています。渋川清彦さんが演じるベテラン刑事の阿久津とコンビを組み、事件の真犯人を追う役どころ。渋川さんの投げるボールをどうキャッチしようかと楽しみながら演じています。これまでも明るいキャラクターを担う機会が多く、落合もそういった役どころですが、このドラマでは単に明るい好青年というだけではなくて、もっと厚みを感じさせる人物を作り上げたいと思っています。

 

ドラマでは、西島秀俊さんが演じる平凡なサラリーマンが妻や子どもたちの突然の失踪によって「疑惑の夫」にされてしまい、多くの登場人物がそれぞれの方法で事件の真相を突き止めようとします。伏線がたくさんあり、展開がとても面白い作品です。視聴者の方たちにも謎解きの楽しさを体感してほしいですね。

もう一度演じたい「左之助」

10月15日(金)から広島県内では八丁座(広島市中区)などで公開。配給:東宝=アスミック・エース ©2021『燃えよ剣』製作委員会

 

―幕末の動乱を描いた歴史大作の映画『燃えよ剣』では、新選組の十番隊組長・原田左之助を演じています。

左之助は槍(やり)の名手。撮影のために半年ほど、道場に通って槍の扱いも含めた殺陣(たて)の稽古をしました。池田屋事件や鳥羽・伏見の戦いの場面にも槍を持って参戦し、戦闘シーンのダイナミックな現場の雰囲気を味わいました。新選組ならではの羽織とはかまを着る時は、他の共演者たちと少年のようにはしゃいでしまいました。ただ、左之助のヘアスタイルは「一人だけ違う星の人ではないか」と思うほど超個性的で、衣装合わせの時にはちょっとびっくりしましたね。どの作品でも原田左之助は魅力的に描かれており、私自身いまだにひかれていると思います。もし巡り合えるなら、もう一度演じてみたいです。

話題作への出演で成長

「正しいロックバンドの作り方」(日本テレビ提供)

 

―俳優を目指したきっかけは。

小学6年の時に、発表会の劇で主役を思い切って演じたら保護者から拍手喝采を浴びて「演技の才能があるに違いない」と思い込みました。高校2年の頃に誘われて、ユースを中心に広島市内で結成された演劇起源創造スタジオDOCS(ドックス)に参加し、劇団ワンツーワークス(東京)を主宰する劇作家・演出家の古城十忍さんの指導を受けました。芝居に取り組んでいると満たされた気持ちになり、稽古場が唯一充実感を味わえる場所となりました。大学には進学せず、新国立劇場の演劇研修所(東京)に入所。「天才かも」と思ったのは子どもの頃だけでしたが、根拠なき謎の自信を胸に秘め続け、芝居をやめようとは思いませんでした。

 

―プロの俳優になってからも、注目の演出家や良質な作品と巡り合っています。

演劇では、米メジャーリーグを舞台に人種差別やLGBTQの問題に切り込んだ「テイク・ミー・アウト」(2016・18年、藤田俊太郎演出)や、思春期の性を描いた「春のめざめ」(17年、白井晃演出)、米ピュリツァー賞受賞の戯曲作品「アンナ・クリスティ」(18年、栗山民也演出)などに出演しました。「これが一番」と言えないほど、どの作品、演出家にも多くの刺激をいただいて成長させてもらったと実感しています。映像作品では、昨年放送されたドラマ「正しいロックバンドの作り方」(広島テレビなど日本テレビ系)で、ジャニーズWESTの藤井流星さんらと共にメインキャストの一人を演じ、せりふや出番の多さがとてもうれしかったです。応援してくださる方も増え、「自分も芸能界で闘えるんだ」と自信につながりました。

「うそをつかない俳優」に

―俳優としての目標は。

故藤田まことさんなど、憧れる俳優はたくさんいます。そういった素晴らしい俳優を目標にするというよりも今は、分からないのに分かったふりをしない、うそをつかない役者になりたいです。僕はしゃれた作戦を立てて実行できる器用なタイプではありません。妥協せず、目の前の仕事をひたすら真摯(しんし)にこなしていけば、何か見えてくるのではと考えています。いつか舞台などで、古里に凱旋(がいせん)したいですね。

プロフィル

 

よしだ・けんご 1993年広島市生まれ。広島城北高を卒業後、新国立劇場演劇研修所に入所。最近の舞台作品は「北齋漫畫(ほくさいまんが)」(2019年)、「正しいロックバンドの作り方 夏」(20年)など。映画では「犬鳴村」(20年)、「ホムンクルス」(21年)など。テレビではNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17年)、「正しいロックバンドの作り方」(20年)、「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(21年)などに出演。

この記事を書いた人

仁科久美(メディア中国編集部 ライター・編集者)

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