【片付けの小部屋】隙間を埋めても心は満たされない!!
デスクに仕事の書類が積み重なっている、スケジュール帳を開くとたくさんの予定がびっしりと書き込まれて真っ黒…そんな様子を見ると仕事をしているような気持ちになりますよね。忙しそうな自分に満足しつつも、常に何かに追われているような。そんな状態が続くと、次第に心が疲れてくるものです。モノや予定で空間を埋めても、あなたの心は満たされないのです。
日本の芸術や文化には空間的な「間」や余白の美しさがあります。スッキリと整った部屋は、空間の余白だけでなく、暮らしにも余白を生み出します。片付けているのに空間がごちゃごちゃして見えるのは、隙間なくモノを詰め込み余白をなくしてしまったからかも。そんな空間は知らないうちにあなたの心にイライラを募らせます。
「収納が少ない」「家が古い」と不満を口にしていたお客様が、片付けが進むにつれて、今あるもので心が十分と気づかれるケースがよくあります。余白が心地いいことを一度経験すると、その心地よさを手放せなくなります。余白を埋めるのではなく余白を楽しめるようになると、今あるモノが輝き始めるようになるのです。
空間的な間や余白が残されている場所には、余韻や解放感を与えてくれる印象を受けます。モノを足していくことばかりにとらわれていると、心はいつまでも満たされません。空間の余白は時間のゆとりや心のゆとりをもたらしてくれます。
adviser:伊藤オリエさん
片付け整理収納アドバイザー・ライフスタイリスト。
片付けのキーワードは、片付けの先にある理想の暮らし、暮らしの満足度が上がれば人生の満足度も上がる。
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