【HIROSHIMAおしごと図鑑】番組ディレクター編 | アシタノ メインコンテンツにスキップする

【HIROSHIMAおしごと図鑑】番組ディレクター編

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NHK 広島放送局 コンテンツセンター ディレクター
日比谷 沙紀さん

マニュアルはなく、正解がない“ものづくり”
ラジオやテレビの番組制作にイチから携わる仕事

職場の仲間、取材先での出会いが私の成長に

大学・大学院で英文学を専攻し、主にシェイクスピアなどのイギリス古典演劇を中心に勉強していました。家族でNHKドラマを見る家庭で育ち、映画やドラマの脚本を読むのが趣味だったので、NHKに入ったらそういうことが仕事にできるのかな、と漠然と思ったことが就職のきっかけ。就活時に重視していた「会社に自分を合わせるのでなく、自分の意志を大事にしたい」という考えと、NHKにはいろいろなジャンルの職種や番組があり就職の時点で進む道を一つに決めなくてよいという点が合っていたのが入局の決め手でした。

 

入局後、新人では珍しく東京でドラマ番組部に配属となり、基本を学びました。ドラマ制作に関わる音声や照明、美術など「匠の仕事」を初めて間近で感じましたね。その後福岡へ異動し、結婚・出産・育児休暇を経て、昨年広島へ異動。私の仕事は基本的に番組ディレクターです。身近な話題や興味のあることを自ら取材・構成・ロケ・編集して、放送します。これまでは藍染めなどの伝統工芸、海洋汚染問題、外国人留学生に関する番組を制作したり、地域ドラマの演出補やラジオドラマの企画・演出も担当しました。現在は「コネクト」という広島局の番組枠で、テレビ離れが著しい視聴者と「もっとつながろう」という趣旨のもと「皆さんの声でつくる番組」を制作中です。

自分の人生の主人公になる時間は大切

子どもを授かる前は、徹夜してでも仕事優先が平気な方でした。しかし、今は多少無理をしようとすると「家族との時間を失いたくない」「どうすれば無理せず働けるかな」という思考に変化しました。夫とは「“自分がやりたくてやっている仕事”ならできるだけ協力し合おう」と話しています。そのため「どうしてもこの作品をいいものにしたい!」というときに発生する変則的なスケジュールや創作の悩みは、お互いにとことん相談しています。ただし、仕事の内容に疑問を持ちながらやっているときなどは「今、本当に満足した生活ができているかな」と夫婦で改めて話し合い、都度改善策を探るようにしています。子どもは2歳になり、最近は言葉をよく話すようになって「ママ、よしよし」「おしごと、がんばってね」とカタコトで言ってくれ、泣きそうになることもあります(笑)。

 

出産して守るべき存在ができると、自分より子ども中心の生活になりがちです。でも「自分の人生は自分のもの、子どもの人生は子どものもの」と私は思っています。仕事の時間や趣味を楽しむ時間など「自分が自分の人生の主人公になっている瞬間」を作ることはとても大事だと考え、これからも家族と悩み、協力し合いながら前へ進んでいきたいと思います。

日比谷さんの1週間のSCHEDULE

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アシタノ編集部

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