【枡田絵理奈の連載コラム】第5回 「子ども」と、マスパン。
子ども達の好奇心が新たな世界を知るきっかけに。
私、もともとサボテンも枯らしてしまうようなタイプの人間で、園芸とは縁遠かったのですが、息子の「家で植物を育てたい!」という思いを受け、この春から堂林家ではプランターでの家庭菜園が始まりました。
ホームセンターでお店の方に教えていただきながら、石や土、苗や種を購入し、子ども達と協力しながらお世話をしています。その甲斐あって、キャベツやブロッコリー、枝豆、ミニトマトなど、さまざまな植物がこれまで順調に育っています。今朝も、早起きした息子の「ママ!イチゴの実が赤くなってきた!」という、うれしそうな声で目が覚めました。子ども達もお世話や観察を楽しんでいますが、私自身も日々成長していく植物に愛おしさを感じるし、「キャベツって、あの巻かれた形になるのは最後の最後なのか!」とか、色んな発見があるのが面白くて、新たな趣味の一つになりそうです。
家庭菜園のほかにも、子ども達といると、自分一人では気付かなかったり、興味を持つことがなかった、新たな世界に出会えるような気がします。たとえば、見慣れた街でも、子ども達の目には興味深く映るものがいっぱい。あれ何?これ何?の疑問に答えようと、植物図鑑を持って出かけていたら、いつの間にか雑草の名前に詳しくなりました。
あとは、虫。私はもともと虫が苦手で、イラストを見ただけでも鳥肌が立つくらいだったのですが、子ども達のおかげでかなり免疫がつきました。
去年はダンゴムシ飼育にハマりました。透明のダンゴムシ飼育キットの中で、雑食のダンゴムシに、ご飯やおやつの残りを与えてみて、どれが一番人気か観察したり、迷路を作って、ダンゴムシが抜け出せるか観察したりしていました。その当時、ダンゴムシを見つけては拾っていたので、近所の子にも「あの人はダンゴムシを集めている」と認識されるようになり、「ダンゴムシいたよー!」と、みんなが渡してくれるように…。ビニール袋がない日には、ポケットにダンゴムシを入れて家に持ち帰ったこともあり、「昔の自分からは考えられない生活をしているな…」と、ふと可笑しくなってしまいました。
まだまだ、自分の知らない楽しい世界があるんだ!と子どもには日々気付かされます。子どものおかげで繋がったご縁も本当にたくさん。東京で仕事をしているままでは絶対に出会えなかった、お友達や先生方。これからも、子育てしながら自分の世界を広げていきたいです。
枡田絵理奈
2008年TBSテレビに入社後、「SUPER SOCCER」「チューボーですよ!」など、さまざまなジャンルの番組で活躍。広島東洋カープの堂林翔太選手と結婚し、2015年退社。現在は広島で3人の子育てをしながら、フリーアナウンサーとして活躍中。
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