【アンガールズ山根良顕のPAPAっと育児】第10回 かつての「芸人宣言」を思い出した娘の成長
オーストラリアに語学留学している娘が、バケーションで帰国していました。久しぶりに対面した娘がママに怒られて不服そうな表情をしているのを見て「ついに反抗期が到来してる!いいじゃん!」って一人でテンションが上がっていました。一緒に過ごす時間が長いママは大変だと思うけど、反抗期は成長の一つだと思っているのでうれしかったです。
僕の反抗期について親に聞いたことがありますが、ほとんどなかったみたい。でも、僕は親を相当困らせた時期があったと自覚しています。それは芸人宣言をした時です。大学を卒業して就職すると思っていた息子に、いきなり「芸人になりたい」って言われた両親。それまで一度も言ったことがなかったので、両親は相当面くらっていました。母親は泣いていて、その場の空気は最悪。将来どうなるか分からない道は心配ですよね。親になった今ならよく分かります。父親はもともとあまり口出ししない人だったんですが「まぁ、やってみんさい」とは言ってくれました。もし僕の娘が「芸人になりたい」と言い出したら…。うーん、僕自身がハチャメチャなことをした自覚があるので、娘にダメとは言えないな。
ただ、ひとつ思うのは、僕の芸人宣言のように決心した段階で突然知らされるんじゃなくて、もっと早い段階で話ができるような関係であり続けたいです。例えばもし芸人に興味がありそうだったら「芸人の仕事は面白いよ、楽しいよ」といった良い面を伝えつつも、「朝早く起きないといけないよ」「人気者になれるまで時間がかかるかも。当分はアルバイトもしないといけないよ」という面を伝えたり。夢を応援しながらも、現実の課題や懸念事項も伝えておきたいです。
でも、どんな夢を聞かされたとしても、危険がなくて人に迷惑をかけないことなら「まぁ、やってみんさい」って言っちゃうだろうな。結局は娘の人生だし、「やりたいことがある」ということが喜ばしいことだから。僕の父親もこんな気持ちだったのかなと、遅ればせながら気づきました。
娘の将来の夢は今のところキャビンアテンダントで、最近、ドクターという夢も加わったそうです。夢はたくさんあった方がいいですよね。
アンガールズ 山根良顕
お笑い芸人。1976年生まれ、広島市安佐南区出身。2000年、田中卓志とともにお笑いコンビ・アンガールズを結成。現在は7歳の娘のパパ。趣味は野球観戦、ラジオ・ポッドキャスト鑑賞、筋トレ。
Instagramアカウント @ungirls_yamane