乱暴な振る舞い、どうしたら?/キッズコラム
〈テーマ〉
乱暴な振る舞い、どうしたら?
叱りつけず寄り添おう
小学校低学年までの幼い子どもの中には、友達をいきなりたたいたり、かみ付いたりする子がいます。親はとても悩みますよね。
乱暴な行動の要因は幾つかあります。多いのが、「おもちゃを返して」「一緒に遊びたい」といった要求をうまく言葉にできず、思わず手が出てしまうケースです。弟や妹ができたり、保育園に通い始めたりするなど環境の変化がきっかけとなって起きる不安やストレス、周囲の気を引きたい気持ちも荒っぽい行動につながることがあります。
わが子でもそうでなくても、乱暴な行為を目にしたら頭ごなしに叱らないで、まずは「どうしたの」と尋ね、「一緒に遊びたかったんだね」などと気持ちに寄り添ってあげてください。その上で、暴力はいけないと言い含め、「ごめんね」「一緒に遊んで」など、相手に対する具体的な言葉も根気よく教えてあげましょう。乱暴を受けた子どもにも、「大丈夫?」などの声掛けを忘れないで。
気を付けたいのは、親同士の関係です。被害者側の親が相手の親に無料通信アプリLINE(ライン)で長々と抗議文を送って、こじれることがよくあります。また、トラブルを避けようと「〇〇ちゃんと遊んだらだめ」といった発言も聞かれます。こうした親の振る舞いは子どもの世界を分断し、人間関係を学ぶ機会を奪ってしまいます。
被害、加害の双方とも、話し合いたい場合は必ず保育園や幼稚園、小学校の先生に間に入ってもらうのがいいと思います。
教えてくれた人
health & heartセラピスト
couleur du emo代表 江盛 知恵美さん
えもり・ちえみ 1968年広島市生まれ。実父の死をきっかけに、2016年からカウンセリングを学ぶ。メンタルサポート研究所グループメンタルサポート広島心理カウンセラー、NPO法人こころサポート会員、色彩心理カウンセラー、足管理健康療法士。心と体のセラピーサロン「couleur du emo」(クルール・ドゥ・エモ)を1月に開設。