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気象病 内耳の状態整え改善/精神科医・尾崎先生のあおぞら診察室

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この社会において、どのようにストレスに向き合えばいいのでしょうか。精神科医の尾崎京華さんがお答えします

Q.梅雨の時季になると体調を崩してしまいます。その原因や改善法を教えてください。(30代、女性)

気象病 内耳の状態整え改善
天気の変化によって生じる体調不良を「気象病」と呼びます。具体的には気温や湿度、気圧の変化をいい、特に気圧の低下が自律神経を乱すといわれています。耳の奥に「内耳」という器官があり、脳は内耳から情報伝達を受け、体を環境に適応させようとします。そのセンサーが敏感に反応すると、脳に過剰な情報が伝わり、自律神経が乱れ、さまざまな症状を引き起こします
気象病の主な症状は、「頭痛」「めまい」「吐き気」「関節の痛み」「肩凝り」「だるさ」などです。例えば、飛行機やエレベーターの中で頭痛や吐き気を催すのも気象病の一種と言えます。自律神経のうち、交感神経が強まり過ぎると動悸(どうき)や痛みを引き起こし、副交感神経が強まり過ぎるとだるさや眠気を引き起こします。特に梅雨時や台風が発生する時季に症状が出やすくなります。
中でも頭痛を訴える人は多く、その時は部屋を暗くして視界の刺激を減らすのが効果的です。漢方薬やマグネシウムを取るのも良いといわれています。また、気象病のめまいは乗り物酔いと似ているので、酔い止めの薬を飲むのもよいでしょう。
耳の周りのマッサージは気象病の予防につながります。両耳を上下横に5秒ずつ引っ張ったり、耳を上下に折り曲げた状態で5秒キープしたりするなど、日頃から耳周囲の血流を良くしておくことが大切です。適度な運動で自律神経を整えることも並行して行いましょう。

 

教えてくれた人
こころのクリニックひまわり 院長 尾崎京華さん
おざき・きょうか 久留米大医学部卒。精神科医として、認知行動療法や栄養学を取り入れた診療を行う。他の医療機関では物忘れ外来も。5月に広島県海田町でクリニックを開院。
https://cocoro-clinic-himawari.com/

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