【住まいるナビ~自然や環境と共生する住まいのポイント~】太陽の光や熱と上手に共存し どんな季節も居心地の良い空間に
太陽の光や熱と上手に共存し、どんな季節も居心地の良い空間に
居心地の良い住まいの条件として、「日当たり」をあげる人は少なくないでしょう。住まいを取り巻く環境にはたくさんの要素がありますが、太陽のパワーを上手に生かすことは、自然と共生するための大きな条件です。
穏やかな日の光が差し込むリビングは、住む人の心まで穏やかにしてくれます(写真1)。
北側の部屋に天窓を設ければ、日の光を感じられる心地よい空間も叶えられます(写真2)。
ただ、忘れてはならないのが、季節によって変化する太陽のパワーです。例えば夏の暑い日、室内に差し込む強すぎる光は、まぶしいだけでなく、熱をもって室温を押し上げます。快適な住まいの実現には、夏の日差しは遮り、冬の陽光はできる限り室内に取り込む、そんな工夫が重要になってきます。
季節ごとの太陽の高さに合わせて庇や軒の深さを設計する。大きな窓の前に落葉樹を植えて、夏は青々とした葉で日差しを遮り、冬は落葉して日差しを届ける。また、カーテン代わりに障子を使う(写真3)、最近注目されている「外付けブラインド」を採用するなど、建材を活用した事例もありますね。
太陽のパワーを味方に、心地よい住まいを目指しましょう。
2階北側に設けた書斎。日の光を感じるだけでなく、夜には星空観察も(写真2)
写真3のようなリビングも、穏やかに光を通す障子を閉めると雰囲気が変化!
株式会社ヨハネハウス 代表取締役社長
藤本 慎一さん
素材にこだわり、環境に寄り添いながら、住む人のライフスタイルに合わせた家をつくる建築家